法人を設立すると相続税の節税になるでしょうか?
結論から言うと、
「うまくやれば節税になることもある!」でも、「逆にリスクもあるので気をつけて」ということになります。
たとえば、
個人で持ってる不動産や株式を法人に移してその法人の株を相続させる…みたいな方法を取ると、資産の評価額を下げる効果が狙えます。
なぜなら、法人が持つ財産は、会社の利益や純資産ベースで評価されるから、一般的に「市場価値」より低く見積もられることが多いからです。
例:
個人で持つ土地:評価額でズドンと相続税対象(それでも時価よりは安い評価額になることが多いです。)
法人で持つ土地:会社の株式評価で、ちょっと抑えめ(不動産ではなく会社の株を持っていることになり相続税法上の財産評価額が下がります。)(会社の株なら生前に少しずつ子供に贈与していくようなことも可能です。)
…と、なります。
ただしリスクもあります。
法人に財産を移す時に個人側に「譲渡所得税」がかかる可能性があります。
不動産の名義を法人に移すには登記費用や不動産取得税がかかります。
これらの初期費用(ときには数百万円という費用が発生します。)を取り戻すだけのメリットがあるのかどうかをまず試算する必要があります。
法人運営に手間もコストもかかります。特に最近は法人設立による社会保険料負担の増加が大きいため慎重な検討が必要です。
まとめ
まずどのような財産がどれだけあって、相続税がいくらぐらいになりそうか試算します。そこがスタートです。
法人設立→節税効果アリ【ただし正しく設計すれば】…でも税金だけじゃなく、運営コスト・リスクも必ず考える
法人が不動産を所有することで相続手続きが容易になることもあるのでそれらの諸条件もひっくるめて考えます。
相続対策は『死に方を考える』ということでもあるので何を後に残すのかしっかり検討しましょう。
財産が1億円以上ぐらいになってくると、おそらくですが独学で調べて実行するよりは税理士に相談したほうがそれにかかる費用以上の節税になる可能性が高くなってくると思います。あくまでも”おそらく”ですが…。
「こういう財産があるんだけど…」とか「法人設立の流れをざっくり知りたい」などあれば税理士事務所レグルス岡山にご相談ください。