-遺産分割で揉めると本当に大変です。面積の広い市街地農地(評価額が高い田畑など)があり、財産額が2億を超えるような相続になると揉める確率が高くなるという印象があります。
-相続税の申告について基本ルールは相続税の申告と納税は、「相続開始(=亡くなった日)から10か月以内」 に行わないといけないと決まっています。つまり、遺産分割がまだ終わっていなくても、期限は伸びません。しかし救済措置もあります。
-「未分割申告」という方法で申告することになります。
-これを使うと、とりあえず「まだ分割できてません!」という状態でいったん相続税の申告と納付を済ませることができます。
-※法定相続分を使って計算した金額での申告になります。いくつかの優遇税制が使えない申告になります。土地の評価減の制度が使えないと納税額がかなり高くなってしまう可能性があります。特に東京や大阪のように土地の価格が高い場合は影響が大きくなります。例えば1億円の評価額の土地でも2,000万円で申告出来る優遇税制が使えるか使えないかで相続税の金額が大きく変わります。
未分割で申告しておいて、後から正式に分割できたときに、優遇税制の適用も受けつつ、必要に応じて「更正の請求」(税金を返してもらう手続き)「修正申告」(追加で納める手続き)をする流れになります。
-この場合、相続税の申告書に『3年以内の分割見込書』を添付するなど一定のルールがありますので専門家に相談することをおすすめします。期限を過ぎても放置はダメ!(ペナルティ=延滞税や加算税がつきます。)もめていても、とりあえず期限内に未分割のまま申告することが重要です。
※故人が残した不動産で不動産賃貸をされていた場合は、未分割の期間中もその不動産の賃貸収入について確定申告をする必要があります。
-遺産分割で揉めると非常に長くなりがちで結論まで数年~10年以上になることもあります。未分割でも申告・納税を期限内に済ませておくよう税理士事務所レグルス岡山にご相談ください。出来れば相続が発生する前に。弁護士や司法書士のご紹介も可能です。
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